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「淡路島の自然が、おいしい海苔をつくる」

自然の味にこだわる/岡野賢次さん

 
淡路島の瀬戸内海に面した西側では、海苔の養殖が盛んだ。、岡野賢次さんも、ここ で20年以上、こだわりの海苔をつくりつづけている。
海苔は「きつねぐさ」と言われているほど、ほんのちょっとの海の変化で、すぐに品 質が変わってしまう。とうぜん加工するときの影響も受けやすい。普段よく目にする 、紙のようになった乾燥海苔にするための工程での、ちょっとした乾燥の温度の違い でも品質は大きく変わってしまう。海苔の養殖、加工には細心の注意が必要なのだ。
海苔は、味付けされていない海苔を軽く焼いて食べるのが一番おいしいのだという。 岡野さんの海苔は、肉厚で光沢があって、のりに顔がうつる気がするほどだ。

岡野さんは、海苔の養殖のかたわら、消防団のメンバーでもある。あの阪神淡路大震 災の時にも、家の下敷きになった人々の救出に活躍した。ここ北淡町室津は被害が非 常に大きかった地域だが、死者は一人もいなかったという。

岡野さんを紹介してくれ た高田さんから聞いていたので、この話しをむけてみたのだが「自分一人の力じゃな くて、消防団員全員の力だから」といって、ほとんど話さなかった。

その岡野さんも、海苔づくりに関しては、「海苔は自然の恵みで、味は自然がつけて くれるもの。人間ができるのは、それにいかにして磨きをかけるかだけだ。まず自然 の恵みがあることをわすれちゃいけない。自分はこの原点をわすれずにやっている」 と胸を張る。

自然の味にこだわる岡野さんは、やさしい目をした海の男だった。
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