野菜だって、自分の力で虫や病気に打ち勝ち、 管理というストレスを感じることなく、のびのびと育ったものの方が 深い味わいを持っているに違いない。
江本さんの「作品」を食べた人は、「たまねぎって、あまいものなんだ」と知るだろ
う。多くの人がたまねぎ独特のものだと思いこんでいる「イヤなにおい」も感じられ
ない。
だからこそ、江本さんは自信を持ってこう語る。「うちのたまねぎは、生で食
べて下さい。薄くスライスし、かつお節と一緒にサラダ感覚で食べれば、きっと虜(
とりこ)になるから」。
牛糞に、ぬかと油粕ともみがらをまぜた堆肥(たいひ)。
微生物の生きているやわらかい土。
もしもたまねぎに生まれかわったら、こんな畑で育ってみたいと思った。