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天の浮橋で

 

 
男神・女神二柱の神は、 高天ヶ原と大地をつないでいる虹のような橋の上に立って、 じっと下を見ていました。

イザナキの神は、
「下界には大地があるのだろうか。
なんだかドロドロして脂が浮いているみたいだ。」
「本当ですね。
くらげのようなものが浮いていてよく分かりませんが、
よもや大地がないということはないでしょうね。」
「大地は分からないが、大きい青い海原が見えてきたよ。
どうなっているのかを、天のぬ矛で探ってみよう。」

二柱の神は、大海原の中へ天のぬ矛をさし入れてかき回しました。 するとどうでしょう。

塩がこおろ、こおろ、音を立て、 天のぬ矛でかきならす音が大きくひびいていきます。


 
二柱の神は喜んで力を合わせ、天のぬ矛を引き上げました。
ボタッ、ボタッ、ボタッ、
天のぬ矛からしずくが落ちていきます。

「あれ、塩のしずくが固まっていく。
 積もりつもって島になってきた。
 しずくが島になってきた。」

イザナキの神はおどろきの声を上げています。

じいっと見入っていたイザナミの神も
「しずくがひとりでに固まって島になりましたね。 おのずから固まって島にね。」

その塩の島をおのころ島と名づけてよぶことにしました。


 

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